グラフィックデザイナーを経て、東京で陶芸家として作陶されていた須藤拓也さん。
この春、香川県高松市の直島にほど近い海辺に、お住まいと工房をお引越しされました。
展覧会の打ち合わせのため須藤さんを訪ねたのは、まだ梅雨の前の爽やかな風が吹く頃でした。
屋島や壇ノ浦という歴史に登場する地名もあったり、
近くにはイサム・ノグチの庭園美術館やアンティークショップ、ヨットハーバーなどがあり、
都会の喧騒とは程遠い、日常を忘れそうな長閑な空気が流れる町でした。
須藤さんはいつものように飄々とした優しい笑顔で出迎えてくれました。
なんとなくちょっと逞しさというか、あっけらかんとした明るさも窺えます。
土地のせいかしら、と一人で納得していました。
トップの画像は、工房からの景色。空が広い。すぐ近くには運河が。
真剣なお話や他愛ない話までさせていただきましたが、
さすがに制作現場を拝見すると、ものづくりに関するお話が絶えません。
工房から場所を移し、美味しくて居心地の良い居酒屋さんへと場所を変え、
おしゃれで哲学的な雰囲気のあるバーへとなだれ込み、
ちょっと酔っ払いながらも話は尽きず。
半日ほどご一緒させていただきましたが、
この土地に移られてから、より一層ご自身が「作りたいもの」を
意識されたような印象を受けました。
しっかりと丁寧に描き込まれた絵柄。
細部まで気を抜かない成形。
やっぱりお皿と鉢が好き。
ときには脱力系のシュールな猿を描きたい。
私が受けた印象なので、
もしかするとご本人は全く別の意図を持っておられるかも?
6月23日の初日は、高松から須藤さんがやって来てくれます。
列車かな、バスかな、フェリーかも?
とにかく、わざわざsizukuまで来てくれるそうなので
ぜひ須藤さんに色々とたずねてみてください。
猿が悪そうな顔してるのは、心境が加減することあるんですか?とか。
須藤拓也展2018.6.23〜6.30 会期中無休
11-17時
作家在店日 23日(土)
大阪府堺市南区御池台2-5-18
072-220-9685
sizuku
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